介護の排泄を学ぶ!基本のやり方は?自立排泄とは?

shit

高齢者介護において最も難しく最もデリケートなものが、この排泄介助と入浴介助になります。高齢者の方の中には、この二つの介助を拒む方も多くいます。逆に、排泄介助を始めたことにより自立心がなくなってしまい他のことに対しても無気力になってしまう方もいるのです。
では、私たちはどのようにして排泄介助と向き合えば良いのでしょうか?
今回は、この排泄介助についてご紹介したいと思います。

 

排泄とは

私たちが生きる上で、必ず行わなくてはならないのがこの排泄行為です。私たちがとった水分は大腸で吸収がされ腎臓へと向かいます。この腎臓が、血液の中の不要な老廃物を尿として排出するのです。だいたい成人の人の回数としては、4から5回程だと言われていますが、高齢者の場合は必ずしもそうではありません。

腎機能の低下に伴い、頻尿になってしまうこともあります。排便の場合は消化がされなかった食物などが便となって排出されます。しかし、高齢者の方の場合は、筋力の低下により腹筋に力が入らず自力で便を出すのが困難になってしまう場合もあります。
そういった場合は、浣腸などの処置が必要になってくるのです。また、肛門括約筋の低下などが見られた場合は、便失禁などを起こしてしまう場合もあるので注意が必要です。私たちも今は問題なくとも、将来このようなことが起こる場合もあるのです。

 

 

image005

 

 

排泄ケアの基本

では、排泄ケアとはどのように行えば良いのでしょうか?
ケアのやり方に関しては、高齢者の方の自立度によって大きく変わってきます。

⑴ 寝たきりの高齢者の方の場合

この場合は、ベッド上でのケアとなります。また、自力でトイレに行くことが困難なため、場合によってはオムツ対応を取ります。オムツは大人用オムツを使用しますが、オムツの中に尿取りパッドを敷きます。この尿取りパッドは吸水性に優れたもので、尿が漏れるのを防いでくれる役割りがあります。オムツの交換に関しては、定期的にチェックしますが、高齢者の方が自身で知らせてくれる場合もあります。また、排便時にはかぶれなどが起こらないように、お湯などで陰部を洗い流します。

⑵ 歩行が困難だが、排泄は自立している場合

排泄に関しては自立していますが、トイレまでの歩行が困難な場合はポータブルトイレを使用します。ベッドの付近に設置をし、高齢者の方自身で移動をしてもらうか、介護者がトイレへ移乗介助を行います。こちらのトイレも定期的にチェックをし、消毒と清掃、また排尿排便状況などを確認します。

⑶ 歩行可能な場合・車椅子使用な場合

この場合は、場合によっては見守り介助程度で問題ありません。しかし、転倒などの危険性のある方は、本人に了承を取り付き添います。また、車椅子を使用している方の場合は、車椅子用トイレを利用し移乗介護を行います。いずれにせよ一緒にトイレまで付き添う場合は、プライバシーに配慮しなければなりません。

 

自立排泄とは

自立排泄とは、私たちのように自分で尿意や便意を確認し、排泄行為が行える状態のことです。高齢になるにつれ、この自立排泄は困難になっていきます。状態によっては、膀胱にカテーテルを挿入しなければならない時もあります。このカテーテルは、感染症を引き起こしやすくなってしまうので十分注意が必要になります。また、取り扱いに関しては看護の領域になるので、介護士が手出しをすることは出来ません。自立排泄が困難な高齢者の方でも、自立に向けて援助することは出来ます。

オムツとは異なるリハビリパンツという選択肢もあります。こちらは、完全なオムツと違い、履くタイプのものになるので、トイレでも使用しやすく、またもし失禁した場合でもすぐに取り替えることができます。高齢者の方の状態に合わせて、できるだけオムツは最終手段として考える方がベストです。
しかし、夜間などのトイレは転倒の危険もある為、夜だけオムツ対応をとる方もいます。

 

排泄ケアのポイント

それぞれのパターンでのポイントをご紹介します。

⑴ オムツ対応の場合

この場合、部屋のカーテンを閉めるか仕切りなどを使用し、プライバシーの保護に務めます。風邪を引かないよう、手早く行うのがポイントです。一人でもできますが、二人で行った方が短時間で済み、高齢者の方の負担も少なくて済みます。陰部を洗浄するお湯の温度には十分気をつけてください。

⑵ ポータブルトイレ対応の場合

こちらも、カーテンや仕切りなどを利用すると良いでしょう。立位や歩行が自立していれば良いのですが、そうではない場合はポータブルトイレへの移動介助も同時に行います。手すりを掴んでもらい移動を助けるか、腰を支えポータブルトイレまで移乗させます。この時に前のめりになって倒れてしまわないよう、見守りも必要な場合もあります。

⑶ トイレ使用の場合

この場合は見守り介助のみで大丈夫な方もいます。車椅子トイレ使用の場合は、移動介護も同時に行います。車椅子トイレには必ず手すりが付いていますので、それを使用します。見守りを拒否される場合は、終わったらナースコールなどで呼んでもらうよう声かけをすることが大切です。

 

排泄の注意点

⑴ プライバシーに配慮する

高齢者の方は、出来れば自立した排泄を行いたいと思っています。好きで介護してもらっている訳ではありません。介護者は、他の介護以上に排泄の部分に関しては気を使う必要があります。必ず他の方の目に触れないように介護してください。また、介護が楽だからと安易にオムツの選択はしてはいけません。高齢者の方の希望を尊重することが大切になります。調子の良い時はトイレ介助、夜間はオムツ対応など対応の仕方を考える必要があります。

⑵ 転倒などの事故

トイレは他の方の目がなくなる場所です。くれぐれも、転倒などの事故が起きないようにしなくてはなりません。特に、夜間は照明も暗くなってしまうので、転倒が起こりやすいとも言われています。トイレの中やベッドサイドでの転倒を防ぐためにも、声かけや見守りは必要です。また、場合によっては離床センサーなどの使用を検討しなければならない時もあります。

⑶ 褥瘡予防

寝たきりの方の場合は、この褥瘡予防に努めなければなりません。日々の体位変換はもちろんのことですが、失禁などで皮膚が汚染されている場合はきちんとケアが必要になります。このケアができていない場合、褥瘡やただれなどを引き起こしてしまうのです。毎日のオムツ交換の時に皮膚の状態を確認し、常に清潔であるように気を配ることが大切です。

⑷ 安全面に配慮する

ポータブルトイレ使用の場合は安全面に配慮しなければなりません。近くに障害物などはないか確認を行ってください。特に夜間はより一層の注意が必要になります。トイレまでの動線も、歩きにくい場所などはないか、確認が大切です。

 

 

toilet_souji

 

 

まとめ

いかかでしたでしょうか。この排泄介護は、技術的なものというより、心の面でケアを行う必要がある介護です。自尊心を傷つけるようなことを行なってはいけません。高齢者の方の気持ちに寄り添いながらお手伝いすることが大切です。
便利さや介護しやすさを追求するばかりではなくて、少しでも高齢者の方の気持ちが満足できるような介護を目指していくと良いと思います。

その為には、知識をつけることも大切になってくるのではないでしょうか。

qna