認知症の薬はどんなのを処方してるの?

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今や認知症は国民病となり年々増加しています。認知症は特別な人に起こる特別な出来事ではなく、歳をとれば誰にでも起こりうる身近な病気です。
現在認知症は進行を遅らせることは可能ですが、完治させることは現在の医学ではまだ方法はありません。

今回は認知症の進行を遅らせるための薬についてご紹介させて頂きます。

 

認知症の薬とは

認知症の薬の説明に入る前になぜ認知症に発展するのか認知症の原因は何か等認知症の基礎的なことを紹介させて頂きますので、そのことを理解していただければ認知症の患者に薬がいかに大切なものかという事をより理解していただけると思います。

認知症と老化との違い

誰でも年齢とともにもの覚えがわるくなったり人の名前が思い出せなくなったりします。こうした「もの忘れ」は脳の老化によるものです。しかし、認知症は「老化によるもの忘れ」とは違います。認知症は何かの病気によって脳の神経細胞が壊れるために起こる症状や状態をいいます。そして認知症が進行すると、だんだんと理解する力や判断する力がなくなって社会生活や日常生活に支障が出てくるようになります。

認知症と老化との症状比較

 [老化][認知症]
原因  脳の生理的変化  脳の神経細胞の変性や脱落

病状の進行   あまりしない    だんだん進行する
日常生活   支障がない         支障をきたす

物忘れ     体験した事をほとんどを忘れる
  
体験したことの
一部を忘れる   

認知症は大きく分けて 3つのタイプがあり 一つはアルツハイマー型認知症、 2つ目はレビー小体型認知症、3つ目が血管性認知症で、最も多い認知症がアルツハイマー型認知症で全体の半数近くがこの症状を発症しています。

さらにこの3つの認知症で全体の認知症患者の80%を占めます。認知症でもこの3つのタイプについては完治することは現状では不可能ですが正常圧水頭症(せいじょうあつすいとうしょう)脳脊髄液(のうせきずいえき)が脳室に過剰にたまり、脳を圧迫します。慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)等は認知症の一種ですが早期の治療で治ると言われています。

ひとつの原因によってなるだけでなく複合型といわれるものや、その他の病気など多くの要因が絡み合って発症する場合もあります。また、原因となる病気があっても、必ずしも認知症の症状が現れるとは限らないということもわかっています。

認知症の代表的な症状

認知症(旧痴呆症)の症状は、大きく2つに分けることができます。認知症の人すべてに現れる「中核症状」と、現れるかどうかには個人差がある「周辺症状」です。現在、中核症状を完全に治すことはできないとされています。進行を遅らせることができても、ストップさせることはできないのです。中核症状は脳に病変があるために現れるものですが周辺症状は中核症状によって不安になったり混乱したりするために出てくる症状で、認知症の進行の段階によって症状も変化します。

認知症について基礎的なことは、ご理解いただきましたでしょうか現在の医学で完治させることができない病気は他にもありますが国民病として今増加している病気が認知症で、その患者の進行を遅らせる事のために薬による治療方法しか現時点での手段はありません。

そこで次に 認知症の薬の基本的なものをご紹介します。。

認知症の薬は進行阻止の為の薬

現在認知症の薬は基本的には2つの症状の中核症状と周辺症状の「陽性」か「陰性」により適用される薬が違ってきます。
いずれも根本的に病気を治すことはできないと言われていますが、使い方次第で認知症の症状をやわらげ進行を遅らせる効果が期待できます。

中核症状にもちいられる薬

1.◾弱興奮系:アリセプト、レミニール、イクセロンパッチ、リバスタッチパッチ
2.◾覚醒系:メマリー

◉陽性の場合
抑制系の薬が用いられます。
1.第1選択:グラマリール、抑肝散、ウインタミン
2.第2選択:セレネース、セロクエル、セルシン、リスパダール

◉陽性の場合 興奮系の薬が用いられます。サアミオン、シンメトレル0
以上のように認知症の進行を遅らせるための、基本的薬がありますが、まだこれらの薬は「治す」為ではなく進行阻止のための薬です。

 

 

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認知症の薬の種類と特徴

現在認知症の薬は多品種 多目的にありますので代表的なアルツハイマー型認知症に関しての4種類 5品目 の薬が代表的なものがありますそれをご紹介させて頂きます

アルツハイマー型認知症の薬

◇メマンチン(商品名:メマリー)

メマンチンは、2011年に第一三共株式会社からメマリーという商品名で発売されました。中等度から高糖度 のアルツハイマー型認知症に効果があるとされていて、認知機能障害の進行抑制に効果があり、徘徊や不適切行動の進行を抑え、食器の片付けや会話などの日常生活動作の低下を抑制するとされています。
神経伝達を助ける働きを持つ点では同じですが、ドネぺジルとは異なる働き方をするため併用することが可能で、

アルツハイマー型認知症が中等度まで進行した頃からドネぺジルとメマンチンを併用することで相乗効果があるといわれています。

[代表的な副作用]としては、薬の服用を始めた当初にめまいが生じることがあり、めまいによって転倒などの事故につながることもあるため注意が必要だとされています。
その他、頭痛や食欲不振、便秘、痙攣・失神、血圧の上昇、眠くなるなどの副作用があるようです。

◇ドネぺジル(商品名:アリセプト)

ドネぺジルは、アリセプトという商品名でエーザイ株式会社から1999年に発売されました。
アルツハイマー型認知症に有効な薬としては最もメジャーなもので、認可されてから10年以上経過しています
ので、今では多くのジェネリック薬も後発剤として発売されています。主に記憶力の回復を助けるために作用する薬で、おおよそ7カ月~1年程度、早期に使用を開始すれば2~3年程度アルツハイマー病の進行を遅らせることができるとされています。

[副作用]としては、食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢などの消化器系の障害が最も多く見られるようです。
また、大声や早口で話すようになったり興奮したりと、落ち着かなくなることもあるようですが、これは薬の効果で脳内が刺激されたために行動が活性化したとも考えられるとのことです。通常、数日から数週間程度で落ち着かない状態は解消されることが多いようです

◇リバスチグミン(商品名:イクセロンパッチ、リバスタッチパッチ)

リバスチグミンは、2011年に認可されました。ドネぺジルと同じく脳内の神経伝達を助ける働きを持っていて、アルツハイマー型認知症の進行を抑える効果があるとされています。商品名としてはノバルティスファーマ株式会社が発売しているイクセロンパッチと小野薬品工業株式会社が発売しているリバスタッチパッチと2種類あります。
ドネぺジルと大きく違う点としては、飲み薬ではなく、貼り薬であるということです。飲み込む力の弱い人やドネぺジルで下痢の副作用が見られた人には、これらの貼り薬が適しているとされていま
[副作用]嘔吐、悪心などの消化器系の障害、食欲不振、不眠、めまいなどの副作用が報告されています。また、同じ場所に貼り続けていると皮膚が赤くなったりかぶれたりする可能性があります。

◇ガランタミン(商品名:レミニール)

ガランタミンは、リバスチグミンと同様に2011年に認可されました。軽度から中等度のアルツハイマー型認知症に効果があるとされています。ドネぺジルやリバスチグミンと同じく脳内の神経伝達を助ける働きを持っていて、ドネぺジルよりも多少良い効果があるようです。薬の効果がある時間がドネぺジルやリバスチグミンよりも短く、約7時間とされているため、朝と晩の2回服用する必要があります。
[副作用]としては、食欲の低下、下痢、めまいなどがあるとされています。
代表的なアルツハイマー型 認知症の 進行抑制ための 薬を紹介して させてもらいましたが その他の認知症に対する薬や行動力心理症状等の薬もあります。
認知症は根本的に治す薬はありませんが、できるだけ早い段階で薬を飲み始めることで、より大きな効果が期待できるとされています。ただし、薬の効果や副作用には個人差があります。どの薬が合っているのか、副作用によって重大な問題が起こってしまわないか、信頼できる医師に相談すると同時に、介護者がしっかりと見守ってあげることも必要です。効果が薄いからといって、どんどん薬の使用量を増やしていくと、副作用などの二次的な被害を生じる危険性もあります。場合によっては、薬を使用しないという選択肢も視野にいれておくとよいかもしれません。

 

 

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認知症の薬の注意点

薬の服用時の注意点

認知症の方は薬を飲むのを忘れてしまうので、周りの人がしっかり服薬の管理をする必要があります。施設で服薬の管理を行っていることがありますが、服用の仕方を誤って病気が悪化したり、症状が改善しなかったりなどと問題になることもあります。もちろん、多くの施設では服薬管理をしっかり行っています。
しかし、介護施設や医療機関などで服薬のミスが発覚してニュースになることもしばしばあります。

薬の副作用に注意

認知症の薬の中には副作用のあるものがあります。アルツハイマー認知症の治療薬として代表的なアリセプトという薬があります。こちらの薬の用量は一日一回3㎎からスタートして1~2週間で5㎎。高度の患者さんに対しては5㎎を4週間実施した後10㎎に増量するというのが一般的です。薬の効果が現れるまでに12週間ほどかかると言われますのでそれまで正しく服用していく必要があります。

このアリセプトの副作用として胃腸障害があります。食欲が減退し、嘔吐や下痢、悪心といった胃腸障害が現れます。柔らかい便なら服用を継続できますが、水様便であれば服薬を中止しなくてはなりません。また、食欲が減退したり、嘔吐があった場合にも服薬をストップする必要があります。

不穏の症状も服用の初期にはみられることがあります。うろうろ歩きまわったり、会話が多くなるのもアリセプトの副作用です。脳の神経細胞が刺激されてこのような状態になります。

このような副作用の出現を見極めつつ、薬の増量をしていく必要があります。

副作用がありますので薬の管理が非常に認知症の治療に重要だということがわかります。誤服薬をしていると体調が却って悪くなってしまい、介護の負担も大きくなります。服薬のことがわからなくなってしまった場合には必ずかかりつけのお医者さんに相談するようにしましょう。

また、薬を飲んでいて様子がおかしいなと思ったことがあった場合にも相談するのがいいでしょう。

向精神薬の注意

認知症の患者さんに対して向精神薬が処方されることもあります。認知症の高齢者は不安が強くなったりうつ症状が現れることがあります。そうした症状を抑えるために向精神薬が医療現場で処方されることがあるのです。
しかし、この向精神薬によって症状が悪化することもあります。

例えば、向精神薬を飲み始めてから介護者に対して暴力を振るったり、大声を出したりするようになったというケースも報告されています。落ち着きがなくなり夜中遅くまで眠れなくなってしまうこともあります。特に向精神薬の量が多く、継続的に飲み続けるとこのように症状が悪化します。こうした場合には医師に相談して服薬をストップしたり、処方を見直しする必要があります。

薬を変更したことで意識が鮮明になってはっきりと喋れるように症状が改善したというケースが報告されています。特に副作用の強い抗不安薬については特に使用を控えることをおすすめします。

 

認知症の薬のこれから

認知症の薬の新薬の開発

認知症について国内外の多くの研究者が原因究明と治療法開発に取り組んでいます。主要3種の認知症のうち脳認知症薬の開発は世界共通の課題とされており、多くの大学や研究所、企業等がそれに取り組んでいます。日本でも製薬企業の多くが認知症治療薬の開発を進めています。中には新薬の開発ではなく、ジェネリック医薬品を製造販売しているメーカーもあり、とくにトップ企業のほとんどが認知症治療薬に携わっていると言えるでしょう。

現在開発されている薬のほとんどは現在販売されているものと違い、病気の改善を目指しています。さらにその薬の幾つかは治験の最終段階である第3相(事項「認知症の薬はこうして出来上がります」参照)まで進んでおり、もし治験が上手くいけば認知症が治る未来も遠くはないのかもしれません。

血管性認知症は脳梗塞等の血管障害が原因と考えられている為、血管障害に対する薬がよく処方されています。

 

 

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まとめ

認知症とその薬の対策についてご理解いただけましたか、認知症はまだまだ未知数の病気で 発症する確率は皆様お持ちですがまだ未だ 完治する薬はできていない状態です。

しかし、現在世界中で認知症について注目を浴びているために 早急に進行防止ではなく完治のための薬ができることだと思います。日本にはノーベル賞を受賞している科学者が多くおられるので、きっと皆さんが良薬を見つけてくれることに望みを持ちます。

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