ケアマネージャーの合格率について教えて!

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ケアマネージャーは正式名称を「介護支援専門員」といい、2000年 に「介護保険制度」が導入された際に誕生した資格です。
ケアマネージャーになるためには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格しなければなりません。試験は各都道府県が管轄、実施しています。この試験を受験するためには保有資格や実務経験により要件が異なります。また、試験では介護、医療、保健分野と幅広い専門的な知識を求められる問題が出題されています。

受験資格や出題傾向の変更も近年顕著で合格率も低下しているケアマネージャー試験についてみていきましょう。

 

ケアマネージャーの合格率の平均

平成10年介護保険制度制定当初のケアマネージャー試験の合格率は40%台でした。その後、ケアマネージャーの資格取得者数が年々増加するとともに、ケアマネージャーの合格率は低下していきました。平成17年度試験以降の合格率は20%台となり、平成23年度試験以降は15%~19%を推移しました。そして、平成28年度試験でついには13%と過去最低の合格率となりました。
ケアマネージャー試験の合格率が下がった理由については、合格基準を厳しくすることで人数調整をしている、引っ掛け問題が多くなり得点しにくくなったなどの様々な見解や意見がありますが、実際にははっきりと示されているものはありません。
しかし、受験者数は増加傾向にありながら、合格者数はそれほど大きく増えていないことは確かです。

 

 

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ケアマネージャーの合格率 2016年

2016年(平成28年度)のケアマネージャー試験において都道府県別で合格率が最も高かったのは愛知県(16.8%)。次いで、東京都(16.6%)、埼玉県(16.4%)となっています。一方で青森県(7.8%)、長崎県(9.0%)、沖縄県、秋田県(ともに9.3%)で合格率が低くなりました。
合格者を職種別にまとめると、介護福祉士が1万812人で受験者全体の66.4%を占め最も多い割合になりました。2番目に多かったのは、相談援助業務従事者・介護等業務従事者(但し次の試験で経過措置が切れ、受験資格はなくなります)で15.4%。次いで社会福祉士10.7%となっています。
ケアマネ試験が始まった当初は合格者の3割以上を占めていた看護師、准看護師は9.2%にとどまりました。
今回の合格者の1万6,280人は新カリキュラムに移行した実務研修の受講を経てケアマネージャーとして登録されます。新しい実務研修時間は合計87時間となっていて、地域包括ケアシステムの構築の中でのケアマネージャーが果たすべき役割を見据え、地域包括ケアシステムに関する課目が複数新設されました。OJT(※)の要素を取り入れた「見学実習」も新たに始まりました。

(※)OJT(On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)とは、職場で実務をさせることで行う従業員の職業教育のこと。企業内で行われるトレーニング手法、企業内教育 手法の一

 

ケアマネージャーの合格率が下がっている!?

年々合格率が減少しているケアマネージャー試験。
受験者数は、毎年13万人から14万人前後で受験者数が極端に増えたり、減ったりしているわけでもありません。
合格率が低くなった理由は明らかになっていませんがケアマネージャー試験が出来始めた頃は、人材確保のために、合格者数が多くなっていたのかもしれません。
ケアマネージャー試験は、「五肢複択方式」で5つの選択肢の中から選ぶ形式が採用されています。出題範囲は、「介護支援分野」と「保健医療福祉サービス分野」があります。合格ラインは、正答率が約70%になるよう設定されています。各分野で一定の合格率をクリアしないといけず、介護職として受験する人にとっては医学知識を問われる保健医療福祉分野では十分に勉強して知識を身につけておく必要があります。

 

 

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ケアマネージャーの合格率のこれから

2018年試験より、ケアマネージャーの受験資格が一部変更されることが決まっています。そのため、2017年に受験資格変更される前に駆け込み受験する方も多いのではないかと考えられます。準備不足で慌てて受験する人が多くなると、この点で合格率低下の要因になるかもしれません。
ケアマネージャー試験の合格率は今後どう変化していくのでしょうか。

2015年(平成27年度)から2018年(平成30年度)にかけてケアマネの受験資格は2つの点について大きく変わっています。今後の受験者数や合格率に影響を及ぼすのではないかと考えられるので以下にまとめてみました。

【2018年 ケアマネージャー受験資格変更点】

・一つ目は、受験資格が変わります。(2015年からの猶予期間が終了します)
・二つ目は、2015年から解答免除がなくなっています。

■受験資格の変更

受験資格の変更では介護業務で実務経験がある、無資格でも一定の実務経験があるという要件では受験資格を満たすことができなくなりました。2018年の試験からは、法改正により、介護職員初任者研修の資格保有者が実務経験を5年経ても、または無資格者が実務経験を10年経ても、ケアマネージャー試験の受験ができなくなってしまいます。
具体的には、5年以上の介護等の実務経験があるヘルパー2級保持者の受験がこれまでは認められていましたが、平成30年以降は受験できなくなってしまいます。看護師や介護福祉士、社会福祉士等の21種類の国家資格を保有していることが要件となります。

■解答免除の廃止

また、平成26年度試験までは介護福祉士や看護師などの資格保有者には免除される科目がありました。例えば、介護福祉士は「福祉」の分野が免除され、看護師は「医療」の分野の一部が免除されていました。
しかし、平成27年度試験からは、どんな資格保有者であっても全ての科目を受験しなくてはならなくなりました。

こういった流れから、ケアマネージャーには今後より専門性と実践力が求められとともにかねてから議論されているケアマネージャーの質の向上が一層図られていくことが予想されます。同時に、ケアマネージャー試験に関しても難易度が上がり合格率の低さは当面続くかも知れません。
一方で、今後ケアマネージャーの資格は重要な資格に位置付けられ、その地位や価値が上がっていく可能性もあるのではないでしょうか。

 

 

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まとめ

団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに、「地域包括ケアシステム」の構築の実現を目指している今、ケアマネージャーはその要と なる役割を担います。ケアマネージャーの・専門性の向上が期待されている背景から、ケアマネ制度の見直しの一環としてケアマネージャー試験についても見直しがされています。

合格率が年々減少しているケアマネージャー試験ですが、これからの少子高齢化社会においては重責を担う資格であり、これからますますその存在意義は大きくなっていくと考えられます。

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