介護福祉士とはどんな役割なの?

carernurse1

日本は高齢化社会になり介護の必要な人が増えています。一方、核家族になり子供夫婦ともに仕事を持っている現状で福祉に関する相談や介護を依頼することが出来る専門的な能力を持つ人材が必要になってきます。

そこでは増えていく福祉のニーズに対応して介護福祉士の資格制度が制定されました。今回は「介護福祉士」をテーマにご紹介したいと思います。

 

介護福祉士とは

社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士とは「介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって身体上または精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障があるものにつき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に対して介護に関する指導を行うこと」と規定しています。

介護福祉士は、介護、福祉分野の国家資格には三大国家資格の社会福祉士、精神保健福祉士と並ぶ国家資格です。介護福祉士の受験するためには次の3つのルートがあります。

3つの受験ルート

1、実務経験を3年以上積んだ者か実務者研修を修了した者
2、福祉系の高校にて科目、単位を取得し、卒業した者
3、指定された養成施設を卒業すると、試験を受けなくても資格が得られる。ただし、2022年以降は国家資格を受験することを義務付けられる

1、の実務経験3年以上とは、介護の業務が3年(1095日)以上かつ従事日数540日以上必要です。

介護福祉士の受験に合格した者は厚生労働大臣から国家資格証が与えられ、介護福祉士として認定されます。近年は介護福祉士は60%近くの合格者が出ており、特に実務者研修が必須となった29回は70%を超えた合格率となっています。介護福祉士の資格を持っていると介護業界での転職や就職の時に有利となっています。

 

 

PIC-20161220090630

 

 

介護福祉士の役割と機能

介護の資格として介護福祉士以外に介護職員初任者研修の資格があります。以前のヘルパー1級~3級が、介護職員初任者研修に代わりました。二つの資格の違いは、介護職員初任者研修は、最低限の知識と技術とそれらを適用する際の考え方のプロセスを身につけて職場の上司の指示のもとに介護業務が出来ることを実践できることを目的としています。

それに対して介護福祉士には介護職員初任者研修の資格者より専門性が求められることです。

介護福祉士の役割は、高齢者や障害者等の個々の心身の状況に応じた介護を行うだけでなく、利用者の生活の質をよりよい方向に導き、家族と共に実践することとされています。介護福祉士の職務には次のようなものがあります。

 

介護福祉士の職務内容

1、利用者の状況に応じた根拠のある質の高い介護の実践

介護福祉士は、介護に必要な知識や技術を習得します。また、身体上または精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある者に対し、個々の心身の状況に応じた入浴介助、排せつ介助、食事介助などの身体介護や掃除、洗濯、調理などの生活援助を行います。

それ以外に、2012年4月からは喀痰吸引と経管栄養が加えられました。これには実地研修を終了し、医師の指示に基づいてすること、医療関係者との連携、安全確保のための体制を実施することとされています。

2、環境の整備

介護福祉士は利用者が自立して生活が出来るような手すりやスロープ、歩行器のような福祉用具の取り付けやレンタルなどの福祉用具についての助言や指導を行います。また、精神的な自立をはかるために生きがいを持った生活が出来るように支援を行います。

3、自立支援に向けた利用者と家族への指導、助言

利用者と家族に対し、自立支援に向けた具体的な介護技術等の指導や助言を行います。特に在宅で介護している利用者の家族は、利用者の介護に多くの時間を費やしています。そのため、家族に批判的ではない適切な助言を行うことによって精神的な負担を軽減することが出来ます。

4、予防的な対処を優先する

介護福祉士は利用者の出来るところに着目し、残存機能を生かした介護の実践やリハビリテーションによる自立の維持、向上を支援していきます。

5、他職種との連携

利用者に関わるのは、介護士だけでなく医師、看護師、ケアマネージャー、福祉用具専門員などの他職種の人が関わっています。そのため、それぞれの職種の人たちと連携をとることを規定されています。

 

介護福祉士の種類

介護福祉士の上位の資格として認定介護福祉士があります。2011年から厚生労働省で検討されてきて、2015年に「一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構」が設立されました。そこで、研修を受けて認定されたものが認定介護福祉士としての資格を持つことが出来ます。

認定介護士になるには
・実務経験が7~8年以上あるもの
・介護チームのリーダーとしての実務経験を有することが望ましい
・居宅・居住(施設)サービス双方で生活支援の経験を持つことが望ましい
とされています。

認定介護士のねらい

介護福祉士のキャリアアップの仕組みとして介護福祉士の資質向上と社会的な要請にこたえていくことが目的としています。

1、生活を支える専門職としての資質を高め

・利用者の生活の質の向上
・介護と医療の連携強化と適切な役割分担の促進
・地域包括ケアの推進
介護サービスの高度化に対する社会的な要請にこたえる

2、介護の根拠を言語化して他職種に説明し共有したり、他職種からの情報や助言の内容を適切に介護職チーム内で共有することで、他職種との連携内容をより適切に介護サービスに反映することに寄与する

3、介護福祉士の資格取得後の継続的かつ広がりを持った現任研修の受講の促進と資質の向上を図る。つまり、介護福祉士資格取得後も介護業界で努力し続け、継続的に自己研鑽する拠り所となる

4、介護福祉士の資格取得後のキャリアパス形成

このように、利用者の生活を支えて介護福祉士の資質を高める役割を持っています。しかし、現状では介護福祉士はかなり増えているが、認定介護福祉士は取得するメリットがないとかハードルが高すぎて責任が重くなるといった声が聞かれ、取得する人は増えていないことが現状です。

 

 

traning01

 

 

介護福祉士と看護士の違い

介護現場では介護福祉士も看護師も共に働いています。介護士の資格を持っている人で、看護師の仕事を見て看護師を目指す人もいます。介護福祉士と看護師の違いを見てみましょう。

介護福祉士の仕事

施設や在宅では介護福祉士の方が利用者と接している時間は多くなります。介護福祉士は食事介助、更衣介助、入浴介助、排せつ介助等の介護業務に加え、利用者や家族とのコミュニケーションを築きます。レクレーションで利用者の社会参加を促し、機能向上を目指します。しかし、介護福祉士は医療行為をすることが出来ません。ガーゼ交換や傷の手当なども医療行為に当たります。

看護師の仕事

看護師には看護師と准看護師がいます。看護師の仕事は、医師の指示の元で服薬を管理し、利用者のバイタルチェックなどの体調管理や病気を予防するなどの仕事をします。利用者が受診する必要があるときは、迅速に意思の指示を仰ぎ医療機関に受診します。

看護師は介護の知識もあるので介護の仕事もすることが出来ます。ですから、看護のプロでもあり、介護のプロでもあると言えるでしょう。給与面では命を預かる仕事をしているので400万以上あり、介護福祉士よりかなり高いです。

介護福祉士のこれから

結婚しない人の増加や核家族化によって家族だけで支えていくことは難しくなっています。これからは介護福祉士の仕事が増えて、ますます人材が必要になります。民間業者やボランティアなど様々な業者が介護業界に参入してきて介護費用も見直されています。介護士の処遇改善も見直されていますが、一方競争が激化している所では介護福祉士の質の高さを求められています。

ますます増えていく介護士を支えていくリーダーとしての役割が求められ、教育的な役割を果たす介護福祉士が求められるでしょう。介護福祉士の専門性がますます求められるようになり、介護福祉士養成校のカリキュラムも以前に比べて増えています。2020年からは養成校を出ても受験をしないと介護福祉士の資格がもらえなくなります。ですから、今後介護福祉士は専門性の高い質の高い人材が求められるようになるでしょう。そして、利用者や職場、他職種の専門職の人、地域と関わりあいながら幅広く支援をしていく必要があるでしょう。

 

 

o0696080013917546311

 

 

まとめ

介護福祉士はキャリアアップの資格として介護に携わっている多くの人が介護福祉士の資格を取ります。近年は受験合格率も上がっていて、ますます必要になる介護人材を確保に向けての取り組みもなされています。

介護福祉士はより高い専門性が求められますます必要な人材となっていくでしょう。

qna