介護の手すりのあれやこれを教えて!

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高齢になると、少しの段差で転倒したり、立ち上がりができなかったりします。転倒事故やスムーズな立ち上がり、移動のために福祉用具として手すりがあると便利です。家の動線に手すりがあるだけで、転倒を防ぐことが出来ます。では、介護の手すりとはどんなものがあるでしょうか。

また、介護の手すりの役割と手すりを選ぶポイントや注意点を紹介します。

 

介護の手すりとは

手すりには、据え置き型タイプのものと住宅に設置するタイプものとあります。据え置き型タイプのものはレンタルで借りることが出来ます。主にベッドや布団からの立ち上がるときにつかまることで転倒を防止します。複数の据え置き型タイプの手すりを組み合わせやバータイプの手すりと連結することもできます。

住宅に設置する手すりは住宅改修として取り付けることが出来ます。介護事業者から手すりを住宅に設置する場合は、住宅改修費として20万円まで市から補助が出ています。ただし、購入費用の1割か2割は利用者が負担する必要があります。原則として一人1回です。改修費用は、原則は償還払いで利用者がかかった費用の全額を業者に支払い、後からかかった費用の9割か8割分を払い戻してもらえます。事業所によっては受領委任払いの方法をとることもできます。地域によっては独自の住宅改修補助制度があります。

据え置き型の手すりの種類

1、サイドタイプの手すり

置くだけ使える安心感・安定性を向上した据え置き型手すりで、頭が入らないような設計で事故を防ぎます。

2、ベストポジションバー

天井と床をポールで突っ張り支えて固定する手すりです。天井の高さの違いにも対処できます。低い位置でも高い位置でも握ることが出来ます。

3、手のひらでテーブルのようなところについて立ち上がる手すり

布団やベッドからの立ち上がりをサポートする手すりです。握ることができない麻痺やリウマチの人に良い手すりです。

4、トイレ用タッチアップ

様式トイレからの立ち上がりを助ける据え置き型の手すりです。

 

 

 

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介護の手すりの役割

手すりの役割は歩行や動作をうまくできるようにする助けとなるものです。そのことによって介助を必要な状況でも本人の自立を支援し、家族の暮らしを支援します。自宅で安全で安心した生活ができるように設置される手すりは、高齢化社会において大きな役割を果たしています。

高齢者の事故として一番多いのは転倒です。内閣府が行った自宅内での転倒事故は平成13年で2,226人、平成17年で1886人になります。男女別によると男性が7,2%、女性が13,4%で女性の方が少し多くなっています。年齢が高いほど転倒事故の割合が高く、85歳以上では25,3%と4人に1人の割合です。70歳未満の転倒事故は10%未満となっています。

転倒した場所については、平成17年度で庭が26,5%と最も高く、次に玄関・ホール・ポーチが19,0%、リビング・茶の間が17,0%、廊下が13,5%、階段12,5%、浴室9,0%、寝室6,0%、トイレ2,5%、洗面所、脱衣所2,5%、台所2,0%となっています。男性は女性に比べて玄関や浴室で転倒する割合が高くなっています。85歳以上では庭が41,7%、廊下が25,0%と高い割合になっています。

手すりがあることでそのような転倒事故を未然に防ぐことが出来ます。手すりの役割として次の3点が考えられます。

手すりは歩行の手助けになる

廊下や階段を手すりがあることで、転倒せず、落下しないように防ぐことが出来ます。ひざが痛む人や腰が曲がっている人にとっても手すりは楽に歩くことが出来ます。また、目の不自由な人への歩行経路の誘導になります。

立ち上がりや体を支える助け

入浴するときに手すりがあると、介助する側も利用者に安全に入浴してもらうことが出来ます。一人で入浴する人も手すりがあると、浴槽から出るときや入るとき、またトイレでの立ち座りなどの手助けになり、ベッドからの立ち上がりが難しい人も手すりがあると楽に立ち上がることが出来ます。

階段などでの落下防止

手すりを持てば、階段から転落することを防ぐことが出来ます。玄関の段差から落ちることも防げます。厚生労働省の人口動態統計によると、階段からの転倒、転落によってなくなられた方は年間700人を超えて50年前に比べて7倍に増加しています。

 

介護の手すりを選ぶポイント

介護の手すりを選ぶときには、その人に合ったものでないと役に立ちません。手すりを選ぶときは次の3つの点で選ぶことが出来ます。

手すりの太さはその人が握りやすいか

手すりの太さは、その人が握った時に指先が触れる程度が目安です。直径2,8cm~3,5cm程度が握りやすい太さだと言われていますが、その人によって手の大きさが違うので本人に合った太さの手すりを選びましょう。

リウマチや麻痺があって握ることが難しい人は、平らに楕円になったところに肘や手をのせて移動できる手すりがあります。

手すりの高さはその人が握ってちょうどいい高さか

手すりの高さは床面から手すり上面までの高さのことです。その人によって違いますが、利用者本人の大腿骨大転子の高さから2,3㎝足した高さが使いやすい高さとされています。手すりを握るところは本人が立って手を下したときに本人の手首が手すりの高さと同じになる高さがちょうどいい高さです。

公共の手すりは、75㎝~85㎝程度の高さに設置されています。

手すりの材質は冷たいと感じないか

冬など握って冷たいステンレス製の物は触りたくないですね。木製やステンレスでも樹脂コーテイングしてあるものやプラスチック製の物を選ぶといいでしょう。福祉用具で取り扱っている手すりは握る部分は触って冷たい感じがするものは扱っていません。屋外用でもステンレスの上に樹脂被膜加工がしてあり、あまり冷たさを感じないようにしてあります。

 

動作補助の手すりの高さと位置

1、玄関

玄関では、履物を脱いだり吐いたりする動作を行います。登ったり下りたりする動作には縦型の手すりの設置が必要で、段差がほぼないところは横型の手すりが設置されています。L字型の手すりは、平らなところと段差と握ることが出来るので便利です。手すりの高さは、縦型の手すりを持った時に本人の肘から足のつま先が75cm~80cmが一般的です。

2、トイレ

トイレでは立ったり座ったりする縦の動きと座位保持する時に便利なL字型が使われていることが多いです。正面に縦や横手すりがある場合も立ち座りに便利です。高さはトイレに座った時に膝から手すりの下までが20~25㎝程度とされています。

3、浴室

浴室は転倒事故が多く、浴槽への出入りの時に水分で滑ったりしやすいです。洗い場での移動には横手すり、浴槽への出入りや立ち座りには浴槽と洗い場の間に縦手すりがあるといいですが、L型手すりだと浴槽内での座位保持が安定するので便利です。

 

 

介護の手すりの注意点

手すりを設置するときに本人に確認しながらつけることが基本です。

入院中であればできることなら1日仮退院して確認できるとベターですが、難しい場合は本人の手の長さや大きさ、足のつま先から大腿骨大転子の2,3㎝上までの長さを測定しておくと位置を決めることが出来ます。
歩行が非常に不安定な人には、据え置き型の手すりが危険な場合があります。また、進行性の病気の場合に先でその手すりが使えなくなる場合があるかもしれません。その場合は、住宅改修より据え置き型の手すりの方がいいかもしれません。

手すりを付けることによって、かえって動きにくくなる時があります。例えば、狭いトイレでL字型の手すりを横につけると立ち上がりにくくなるので、広さも考慮に入れてその人の動きやすい位置に手すりを取りつける必要があります。
住宅の構造上、手すりがつけられない場合があります。その場合は、突っ張り棒の手すりを使いますが、それもできない場合もあります。その時は据え置き型の手すりになります。
経済状態が困窮している人にとって、住宅改修費を出すことが難しい場合があります。手すりの設置やレンタル料の支払いができるかどうかの確認が必要です。
福祉用具や住宅改修には新しい商品が出てきて、レンタル扱われるようになっています。

新しい情報に敏感になっておく必要があります。

 

 

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まとめ

介護の手すりは、高齢者が自立できるように支援するものです。

手すりを付けることによって浴室での転倒防止やトイレでの立ち座り、玄関での上り下り、階段の昇降、部屋での移動がスムーズに行われて生活しやすい環境を作る役割を果たしています。

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