福祉有償運送について調べて見た!

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高齢化の進む現代、現行の介護保険サービスや障がい者サービスにおける福祉移送サービスでは,利用対象者や利用目的が制度上限定的になってしまっていて、外出の足の確保に困っているという話を良く耳にします。

今後ニーズがますます高まって行くと考えられる福祉有償運送について学んでいきましょう。

 

福祉有償運送とは

福祉有償運送とは、非営利法人が、介護を必要とする高齢者や障がい者などの公共交通機関を利用して移動することが困難な方に対して有償で行う送迎サービスです。

非営利法人はNPOや社会福祉法人、医療法人、農業協同組合、消費生活協同組合、商工会議所などがあげられます。福祉有償運送では、乗車定員11人未満の 自動車を使用し通院・通所・レジャーなどを目的に行います。

バス,タクシー事業に福祉有償運送が加わることは,介護を必要としている高齢者や障がい者が参加できる社会の実現の大きな助けになるでしょう。

福祉有償運送を実施するには、道路運送法による「登録」が必要です。これまでは、道路運送法第80条の例外許可として通達 (ガイドライン)に基づいて運用されていましたが、平成18年10月1日に道路運送法が改正され、法第78条第2項に規定する「自家用有償運送」の一類型 として法律に基づく制度となっています。

 

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福祉有償運送の役割

福祉有償運送は高齢者や障がい者の社会参加の定着、介護保険制度や障害者自立支援制度等を契機としてニーズ拡大しています。少子高齢化で介護の担い手不足が全国的に深刻化している中で、国は、老いても住み慣れた地域で助け合って暮らす地域包括ケアシステムの構築が始まっています。社会との関わりや繋がりを持つ上で福祉有償運送は意義のあるものといえます。

福祉有償運送を利用できる方は以下の要件に該当する方です。

■福祉有償運送を利用できる方の要件

他人の介助によらずに移動することが困難であると認められ、かつ、単独でタクシー等の公共交通機関を利用することが困難である次に掲げる方

イ 身体障害者福祉法第4条に規定する「身体障害者」
ロ 介護保険法第19条第1項に規定する「要介護認定を受けている者」
ハ 介護保険法第19条第2項に規定する「要支援認定を受けている者」
ニ その他肢体不自由、内部障害(人工血液透析を受けている場合を含む。)、知的障害、精神障害、発達障害等の障害を有する者
※付き添いの方も同乗できます。

福祉有償運送では移動手段の確保が難しい高齢者、障がい者などの身体的な不自由さを抱えている方の他に、透析などの治療を必要としている健康不安を抱えている方、そして精神面での不安がある方など多くの独りでは交通手段の確保が難しい人に対してその移動手段を提供する役割を担っています。

 

福祉有償運送の例

福祉有償運送の実例を紹介します。

【ケースの概要】

・75歳男性Aさん
・歩行に不安定さがあり要介護2の認定を受けています
・居住している地域から車で50分ほどかかる医療機関への検査入院することになった
・軽度の物忘れがあり医師の説明や入院手続きなどは妻の付き添い、支援が必要
・居住している地域から車で50分ほどかかる医療機関への検査入院することになった
・妻の付き添いが必要

【クリアしたい課題】

・付き添い者が同乗したい
・経費を安く抑えたい

【福祉有償運送の利用では】

・付き添い者が同乗できる
・経費はタクシーの約半額

このケースで一番大きな課題となったのは妻の付き添いでした。Aさんは杖を使用しても付き添いが必要な状況です。院内の各種手続きも妻の支援が必要です。

しかし、介護保険の訪問介護の受診乗降介助では家族は同乗できません。運転が出来ない妻が目的の医療機関に行くには電車とバス若しくはタクシー移動が必要になり身体的にも費用的にも負担が大きいです。電車の時間に合わせて妻が家を出るとなる

と、Aさんより先に家を出なければなりませんでした。

【福祉有償運送を利用してのメリット】

・妻が同乗できたことでAさんも安心できた。
・経費がタクシー利用よりも格段に安価で済んだ。

 

 

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福祉有償運送の相談、登録は

福祉有償運送の相談

福祉有償運送を利用するにあたっては、各市町村のホームページなどに案内が記されていることが多いです。市が主宰する「○○市有償運送運営協議会」などの運営指針を参照し、「○○市健康福祉局地域福祉課」に連絡するという流れになることが多いです。

登録手順

福祉有償運送の登録方法は
利用に当たっては、運送者に登録が必要です。

運送者によって利用できる地域が異なります。運送者に直接問い合せし、詳しい内容を確認した上で、登録の申込みをすることになります。

利用料金はタクシー料金の半額を目安に設定されていますが運送者によって異なりますので個々に確認が必要となります。病院受診の場合など目的地に着いてからの待機時間において独自の料金徴収を定めている場合もあります。
なお、複数の運送者に重ねて登録することもできます。

登録にあたっては必要となる書類が各市町村のホームページにアップされていることが多いのでダウンロード等して作成し、担当窓口に提出することになります。

 

まとめ

福祉有償運送は、移動手段の確保に当って社会的不利を抱えている人にとって重要な足となります。
介護が必要になっても、障がいがあっても、社会参加ができ日常生活を営むことができる助けとなる福祉有償運送はノーマライゼーションに叶ったサービスと言えるでしょう。

また、介護、障害分野の各種制度では補えないニーズや、費用負担面においてこれから益々利用者にとっては心強い存在となっていくと思われます。

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