混合介護が始まる!?混合介護の最新情報を大公開!

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2016年11月10日、小池百合子東京都知事が都内の介護施設を視察した際に、「混合介護を都内で解禁するよう国に働きかける。」と特区として実施したい考えを明らかにし、その後、2018年からは豊島区を混合介護のモデル事業として仕組みづくりをしていくと話題となりましたが、この『混合介護』、あまり馴染みのない言葉です。

混合介護とはどのようなサービスなのでしょうか。

 

混合介護とは

現在、要介護者を支えている介護サービスは、介護保険を使って国からの援助のもと、成り立っています。制度の性質上、制限があり介護度によって使える範囲も限定されてしまいます。しかし、この混合介護は、介護保険のサービスではできないことを保険外のサービスで補うことを目的としています。つまり、保険外のサービスを使うことで、援助を厚くすることで家での生活をしやすくしましょうという考えです。
この制度をうまく扱うことができれば、介護をする家族さんの負担の軽減にもつながるだけでなく、要介護者も今まで以上にその人らしい生活=生活の質をあげることが可能になると考えられています。そして要介護者だけでなく事業所にもメリットがあると言われています。

事業所は介護報酬で運営していますが、得られる報酬が一定です。そして介護は『奉仕』という印象が強く、介護でお金をもらうのはどうかというイメージもつきまとってしまい、売り上げをあげるのが難しいと言われています。
介護職員の処遇改善も介護サービスにおいて課題となっています。

保険外サービスなどで収益を上げることができれば、介護職員への処遇も改善され、日本の介護環境を良くすることができるかもしれません。

 

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混合介護の問題点

ではなぜこの考え方がもっと前から普及しなかったのでしょうか。介護保険サービスの良いところは介護度があればその状況に適したサービスを、1割ないし2割の負担額で受ける事が出来ます。つまり低所得の方でも利用することができるというメリットがあります。しかし保険外サービスは全て自費となりますので、毎月の経済的負担が大きくなってしまうというリスクがあります。

それどころか低所得の方はこのサービスを活用することができない可能性があります。逆に保険外サービスの値を下げてしまうと、介護職員への処遇改善どころか、逆に処遇が悪化するリスクもあるのでむやみに導入ができないのです。

もう1つ問題点としてあがっているのが、理解力が低下した(例えば認知症)方に不必要なサービスを押し付けることで、収入を上げようとする事業所が出てくる危険性があるといった声もあがっています。

実際介護保険制度の中でも、介護報酬を多く得ようとやってもいない支援を行ったと役場に申請して、それがばれてしまい営業停止処分、事業所指定取り消しといった処罰を受けた事業所があるというニュースもよく聞かれます。

この事例からも悪徳な商法が出てくる可能性は大いに懸念されます。

 

混合介護 厚生労働省

では混合介護に関して、厚生労働省はどういう考えを示しているのでしょうか。
⓵.保険サービスと保険外サービスが明確に区分されていること
⓶.利用者等に、保険外サービスの提供に当たって、あらかじめサービスの内容等をきちんと説明し、同意を得ていること
をあげていれば混合介護を行ってもよいとされています。
ですが、混合介護の導入に関しては消極的な考えを示していました。2017年2月21日の規制改革推進会議での混合介護の弾力化をテーマとする公開ディスカッションを開催された時に、大田弘子議長(政策研究大学院大教授)ら参加者は、混合介護について認めるべきと強く主張しましたが、厚生労働省は慎重な姿勢を崩さず、議論は平行線を辿っていました。理由としては、「利用者の負担が不当に拡大する恐れ」、「事実上、高い料金を払わないとサービスが受けられない」と先ほどの問題点で上げた理由が主でした。
また、自立支援という根幹の趣旨が揺らいでしまうという意見もあり、話し合いも大きくは動きませんでした。
ですが2018年からは豊島区を混合介護のモデル事業として始まりますので早急な仕組み作りをしていかなければいけません。そして、2017年4月6日に少しではありますが話が進展しました。

 

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混合介護 2017年最新情報

厚生労働省の有識者会議が2017年4月6日にまとめた報告書で、「保険外サービスの拡大・発展が促され、職員の待遇改善も含めて介護産業の活性化につながる重要な礎石となりえる」と説明し、「生じ得るデメリットを極小化する工夫を行い、積極的に推し進めることが必要」と主張し、前向きな姿勢をあらわにしたのです。
では今後はどのような形で、保険外サービスを保険サービスに織り込んでいくのでしょうか。豊島区の混合介護のモデル事業の案では、2種類あげられています。
(1) 介護保険サービスと保険外サービスの同時・一体的な提供
(2) 介護保険サービスに付加価値を付けた部分への料金の設定
です。
例:(1)では、訪問介護の際に要介護者だけでなく家族のための調理や洗濯などをセットで行います。
(2)では、重度化の予防に役立つ資格や技術を持っているまたは、高いコミュニケーションスキルを持つヘルパーを、500円から3000円の上乗せで指名できるようにする。忙しい時間帯の料金を高くし、そうでない時間帯を安くする
などがあげられています。
来年にはスタートすることから、今後も来年のモデル事業に向けて話し合いが続いていきます。どのようなシステムになるのかも含めてその動向から目が離せません。

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混合介護 将来

介護保険は、今後将来的にますます厳しい状況になると言われています。そうしたことから、福祉業界において、大きな変革が必要な時代になりました。そういった意味では混合介護は、将来大きな変革をもたらす可能性は十分ありえます。しかし、まだ制度としては未熟であり、課題もたくさんあります。ですが、保険外サービスということもあり、今まで出来なかったサービスを行えるようになるので、需要も出てくるのではないのでしょうか。
また豊島区のモデル事業の(2)の文面から資格や高いスキルを持つ職員が上乗せ指名を活かすことができれば職員のレベルアップ、育成につながります。このことから来年からの豊島区のモデル事業で課題も含めてどれだけの成果が得られるのか鍵となることは間違いありません。また現在考えられているのは、ヘルパーだけみたいですが、将来的には施設のほうでも混合介護が行われるようになるかもしれません。
介護保険も2000年からスタートして、たくさんの改正を経て今の状態になりました。混合介護も、これからの改正によってルールも変わっていくと思います。将来、我々が要介護者になった時、混合介護がどこまで進歩しているのか楽しみですね。

 

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まとめ

以上が混合介護の概要になります。制度自体がまだ不安定でまるで雲をつかむような感じですが、来年からはいよいよ本格的に事業モデルがスタートします。介護保険と保険外サービス、この2つを両立させるためには、様々な困難が待ち受けています。

しかし、1つ1つ乗り越えることで、日本の介護問題を解決する糸口になるのではないのでしょうか。

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