介護ロボットが日本の介護を救う!?介護ロボットを大紹介!

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近年叫ばれてきている日本の高齢化、超高齢社会の到来。

それに伴って必要な介護職員の人材は全然足りないという試算が出ています。

現在の介護現場でも「スタッフが足りないから利用者と十分なコミュニケーションがとれない」「無理をして腰を痛めた」「体が大きい方のケアはつらい」などといった声は多い中、今後の介護業界はどうなっていくのでしょうか。

今回はそれを救うかもしれない介護ロボットについてお伝えします。

 

介護ロボットとは

~介護ロボットはなぜ必要なのか~

介護ロボットに期待するものが、まず介護をする人の身体的な負担の軽減です。介護現場は肉体労働ですからその負担を受けて腰痛を抱えている人も少なくありません。そんな人達へのニーズがあります。
次に、介護を受ける人に期待されているのが心理的な負担の軽減です。介護を受ける人にとっては自分の羞恥心に関わる入浴や排せつといった部分も人に任せる場面が多くあります。介護をする人も受ける人も同じ人間ですから、気を使うというのが本音としてあります。出来れば人に迷惑かけたくないという気持ちは強くあるものです。そんな場面にとって代わるものが出来たら、というニーズも多くあるようです。
そのため、介護ロボットはその目的に応じて様々なものがあります。介護する人の体にかかる負担を軽減するもの、介護を受ける人の移乗そのものを行ってくれるもの。

介護を受ける方に対してコミュニケーションをとってくれるものや、レクリエーションを行ってくれるものまであります。すでに何年も前からその研究は進められており、初めの頃は何か機械的な印象を受けたそのデザインも今やほとんどが洗練された導入しやすいものになってきています。

 

~介護ロボットを導入する施設が増えてきている~

ある経済研究所が行った調査によると、2015年度の国内介護ロボット市場相場は10億円以上になっています。これは実に前年比の549%というから驚きです。この要因のひとつには、国が介護ロボット普及のための購入補助を進めているという事もあるでしょう。その予算はなんと52億円といいますから、腰の入れ具合が伺えます。

 

 

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介護ロボットの種類は?

介護ロボットの定義は実ははっきりしていませんが、わかりやすく分けて説明したいと思います。

介護支援型:移乗、入浴、排せつなど介護業務の支援をするロボット

代表的なのが「ロボットスーツHAL」になると思います。

これは全身に装着して使用しますが、装着時の腕力は片腕で持ち上げられる重量が80キロで、大人を片腕で持ち上げる事が出来ます。病院で患者に使用する場合は、開発会社の指定するインストラクターの講義を受講する必要があります。

他にも「RIBA」という、人間を抱きかかえて移乗する目的で作られたものがあります。リーバはクマのような形をしたロボットで、人を安全に抱えて移動してくれます。

入浴に関しては「hirb(ハーブ)」といわれる、座ったまま入浴できてなおかつ機械が全身を洗ってくれるものがあります。入浴介助は介護現場の中でも重労働と言われるものです。ハーブはそんな重労働の課題をクリアするものとして開発されました。
排せつに関しては、寝たまま排便・排尿を処理してくれる「エバケアー」があります。

専用のマットの上で寝ている方の排便・排尿をセンサーが感知して処理をして、そのあとおしり、ビデ洗浄および乾燥までを自動で行うというものです。

排せつの介護は誰もが人にやってもらいたくないと思うものですし、特に夜間は介護する人にとっては大変です。こういった製品が助けになると期待されています。

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自立支援型:歩行、リハビリ、食事など介護される側の自立支援をするロボット

排せつ動作を支援するものとして「トイレアシスト」があります。

介護を受ける人にとっては、力が入りにくい、体を動かしにくいなどがあります。このトイレアシストは姿勢が崩れやすい方への姿勢保持支援機能、座る動作がしにくい方や立ち上がりにくい方へのアプローチ支援機能、トイレ後の洗浄・清拭動作支援機能がついており、少し誰かに手伝ってもらっていた所をロボットが支援しています。その他にもあるのが「リハビリ支援ロボット」です。

これは、脳卒中などで足がマヒした人の歩行練習を助けるもので、足に装着してウォーキングマシンのような装置の中で使います。

センサーで膝の曲げ伸ばしを感知して体の動きを助けながら、歩行練習の大きな助けになります。もっとコンパクトなもので言えば、腰に装着するだけの「Honda歩行アシスト」があります。歩行訓練の際に左右のモーターが歩行時の股関節の動きを感知してアシストしてくれます。

 

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コミュニケーション・セキュリティ型:癒してくれたり見守りをしてくれるロボット

「PALRO(パルロ)」という人工知能を搭載した小さなロボットがあります。これは現在も高齢者施設で活躍しており、話し相手やレクリエーションの司会進行、健康体操のインストラクターなどを担っています。もっと小さいもので見守り機能もあるのが「ユニボ」です。

顔認証機能があり、薬の飲み忘れやその人に合った献立を提案できます。ビデオ通話や遠隔操作もできるので、遠く離れた家族もお話や見守りが出来ます。

 

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介護ロボットを作ってる企業は?

介護ロボットを開発している会社は大学発の会社が多く技術力に特化した会社と言えるでしょう。

CYBERDYNE(サーバーダイン)社

代表的なHALを開発している会社です。この会社が説明しているHALの動作原理は簡単に言うと、まず歩きたいと考えてHALがその脳の信号をキャッチして動きをサポートし、その動きをする事で脳が動きを学習するといった事なのですが、これはリハビリテーションの原理にもぴったり基づいています。CYBERDYNEは世界各国に拠点を置いており、HALだけでなく清掃ロボットなども開発しているのですが、体の動きに特化しているのかと思いきや「テーブルインターフェース」というものも開発しています。

これはテーブルサイズのタッチパネルと考えるとイメージしやすいのですが、通常のタッチパネルは一か所か二か所しか同時に触っても反応しません。しかしこの製品は同時に多人数が触れるような設計がされており、その中身によっては認知機能の改善に寄与するような使い方も期待できそうです。

 

 

株式会社イノフィス

こちらはマッスルスーツを開発した会社です。ロボットスーツはそれだけで十分な力を持っていますがマッスルスーツは人の動きを「補助する」という立ち位置です。空気の圧力を利用した「人工筋肉」で人の動きにプラス25キロから30キロの力を補助します。

しっかり装着するロボットスーツと違い、マッスルスーツは背中にリュックを背負うような感じです。介護現場は前かがみになる事が多く、それも腰痛の原因となっているのですが、マッスルスーツを背負っていればその姿勢も支えてくれます。

これは介護現場以外にも農作業・工事現場でも活躍しています。マッスルスーツを開発し始めたのが2001年という事ですから、実際の販売を開始した2014年までの間本当に思考錯誤を繰り返してきたのでしょう。

富士ソフト

PALRO(パルロ)を開発した会社です。コミュニケーションロボット、ヒューマノイドロボットとも呼ばれるものですがその反響は大きく、各新聞やフェイスブックでも紹介されています。富士ソフトがそもそもインターネットを利用したサービスを大きく展開している会社であり、情報の扱い方や今回のPALROの展開の仕方も介護業界にとどまりません。

人工知能を搭載して学習しながら人との会話、膨大な情報の統制がとれる事から、現在では銀行で働くPALROもいるようです。

介護ロボットの価格は?

さて、ここまでご紹介した介護ロボットですが、あれば便利だなと感じる方もいると思います。しかし、そのお値段はどうでしょうか。

HAL(下肢):購入は行っておらずレンタルサービスのみ
レンタル初期導入費用 両脚550.000円 月188.000円(6ヵ月契約の場合)
レンタル初期導入費用 片脚4000.00円 月139.000円(6ヵ月契約の場合)

マッスルスーツ:定価600.000円 レンタル 2週間30.000円 1ヵ月60.000円

PALRO:定価670.000円(税別) 別途年間36.000円(税別)アップグレード費用
レンタルの場合1か月40.000円(税別) 別途契約金あり 期間は2~23ヵ月

効果はきっとあると思うのですが値段に足踏みしてしまう施設や病院も多いと思われる値段です。というのも、これらは全て施設や病院の自己負担になるからですが、国が今介護ロボットを積極的に現場に取り入れようとして「介護ロボット導入に補助金」を出しています。

これが実は国が予想していた予算の4倍近くの申請があり、本来なら300万円を上限としていた補助金を全体に行きわたらせるために1施設あたり97万円程度にしたという事があります。

実際にHALを導入している病院は、一人につき120分12.000円という値段設定をしているとの事ですから、こういった設定でもしないと医療報酬・介護報酬だけでも運営が難しいのに、介護ロボットまで回す予算は生み出せないという事ですね。
正直、中小の事業所などには補助金があっても手がだせるようにはまだまだ見えませんし、個人が購入するにしても、手軽に買えるものではないと感じます。

 

まとめ

研究自体は2000年前後から行われてきた多くの介護ロボットが次々に実用化されてきています。

介護は人の手で行うものだという考え方も根強いと思いますが、ある調査結果によると介護を人間が行うべきだと思うか否かでアンケートをとった所、なんと「思う」「思わない」のほぼ半分で結果が分かれたとの事です。人の価値観も、ロボット工学も、社会の発展とよりよい方向に向かう事を願っています。

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