2025年問題!?その時介護に大異変が起こる。2025年問題を大解剖

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2025年問題とは一体どんな事なのかは、いまや多くの場所で情報が発信されていますが、具体的に介護業界においてはどうなのか、非常に気になる所ですのでここにまとめていきます。

介護をする家族にとって、介護を仕事としている人たちにとって、介護を受けておられる方や今後もしかしたら受けるかもしれない方の目線でお話ししてみようと思います。

 

2025年問題とは?

いわゆる「団塊の世代」が後期高齢者の年齢(75歳)に達する事による様々な問題という事になります。

一度にたくさんの人が同時に高齢者になるので、高齢「化」のスピードもあっという間です。

介護職の不足

その頃には国民の3人の内の1人が65歳以上ですから、現場目線で言えばスタッフの高齢化が考えられます。介護保険が始まった頃は若い新人スタッフが入ってはやめて入れ替わりが激しくて、というのを多く目にしてきましたが現在は新規スタッフの募集をかけてもなかなか入ってきませんよね。2025年にはきっと、募集をかけても働き手自体がいない、という事になるのは目に見えています。

ちなみに、2017年現在でも介護の養成校は定員割れ(50%割れ)を起こしています。少子高齢化の影響として、すでに働き手がいない現象は始まっています。

また介護をする家族や介護を受ける人にとっては、働き手がいない事が原因で、必要なサービスの供給がうまくマッチングできない可能性が高いです。

 

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社会福祉財源の増加、破綻

そして私たちも含めて言えば、現在も値上がり続けている月々の介護保険料ですが、さらなる値上げも致し方ない状況も考えられます。
これは、高齢者が増える事で介護保険を使う人が必然的に多くなります。その全体で使用された介護保険料が大幅に増えれば、国民の負担する介護保険料も増えていってしまうのは仕組み上避けられません。

他様々ありますが簡単にまとめますと、サービスを受けたい人が多いのに供給が追い付かない。スタッフを募集しても集まりにくい。介護サービスを利用したいのだが空きがない、または選ぶ余地がない。介護サービスを使っても使わなくても毎月の保険料は上がっていく。という事になります。

 

2025年問題 課題

2025年問題の課題を簡単に言うとすれば、介護保険制度の抜本的な見直しが課題になるでしょう。
現在の仕組みでは需要はあるのに介護保険の供給が追い付かないという可能性が高いからです。この供給に焦点をあてて話していきますと、供給を間に合わせるためには人手が必要となりますが、その頃にはそもそも働く人の絶対数が少ないのです。
その中でもやっと来てくれた人材を大事にしようにも、十分な給料を払えるかどうかわかりません。

介護保険の事業は、売り上げを全て保険によって決められています。勝手に値段を変える事も違法行為になってしまうのです。これだけのスタッフで運営するならこの人数までしか利用をさせてはいけませんというようなルールがたくさんあります。

つまり、どんなにがんばっても売り上げの天井は決まっています。
しかし、スタッフの給料は年々上がるのがほとんどです。2025年にはスタッフの高齢化が予想されますが、長く働いてくれているスタッフはそれなりに給料も高いという事になります。多くの事業所で利益率の低い状況が考えられますが、せっかく入ってくれた新人にはたして十分な給料を払えるのかという課題があります。
そしてもうひとつの課題としては、上の問題をなんとかクリアして可能な限りサービス供給がなされなければならないという事です。
そして最も大切な課題は、事業の切り盛りに気を取られすぎて、自立した生活を可能な限り過ごしてもらうための支援という介護保険本来の趣旨が失われていかないようにすることです。

 

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2025年問題 対策

対策としては、現在もすでに行われているものを少しご紹介しますと、同じ介護保険を使う方の中でも比較的軽度な方は、介護保険からお金が出る事業ではなく、各市町村からお金が出る事業にすでに移されています。
これによって介護保険料全体の支出を減らし、同時に「介護予防」という意識を周知していわゆる「健康寿命」をのばそうという方向性でここ数年業界は変化しています。

すでに介護保険を使っている軽度の方は、これ以上重度になってさらに使う事のないように。
使うかもしれない予備軍の方は、介護予防の意識を高めることで介護保険を使わなくて良い生活を少しでも長く続けられるように、という事です。
すでに介護保険を使っていた軽度の方には今までと同じような形で、予備軍の方には地域での体操教室などの普及が始まっています。

次に、スタッフを定着させるために必要な給料ですが、今も行われているのは「介護職員処遇改善交付金」です。サービスを利用する方からわずかずつ加算という形で頂いて、スタッフの給料にあてるという今の国の仕組みです。わずかですがないよりは良いでしょう。

そしてサービスを受けたい人に対して、必要なサービスを適切に提供するために「地域包括」という考え方で業界は動いています。これは、必要なサービスの量も内容も地域によって違いますので、その地域ごとにサービスを完結させようという考え方です。

ここには医療や他の福祉サービスも連携を行い、横のつながりで地域を支援していくという構想があります。

 

 

まとめ

今回のような問題は実はかなり以前から認識されていました。特に年金と社会保障問題は1980年代から話し合われていました。介護保険は、膨らんでいく医療保険を多少でも抑制するような期待も持たれていたのですが、今度はその介護保険が財政的にも仕組み的にも見直しを求められています。

介護を受ける人にとっては、制度がどのようになっても今の生活で抱える問題は変わりません。どうかそのあたりが忘れられないような社会でいてほしいと思います。

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